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ファーストキス

第1章 ファーストキス

全てに絶望し、全てに期待しなくなった時。
僕は、君と出会った。


君は、誰に対しても優しかった。

そして、その優しさは僕の方へも向けてくれた。

初めての優しさ。
初めての心の温もり。

僕は、嬉しかった。

好きにならない努力をしたけれど……
それは、無駄に終わった。


僕は、努力をしたけど……
彼女のことを好きになってしまったみたいだ。

だから、距離を置いた。

嫌われてしまう。

そんな気がしたから……


だから、距離を置いた。


心に君を置いてしまう……


そんな気がしたから……


だけど、距離を開ければ開けるほど……
君は、僕との距離を縮めた。



好きになってしまった。
もう、こればかりは止められなかった。


君のことを考えれば、胸が温かくなった。
君のことを考えれば、胸が苦しくなった。
辛い時苦しい時、君の声が聞こえるような気がした。
涙の時は、君が頭を撫でてくれる。

そんな気持ちが次から次へと溢れ出る。

甘く切ない気持ち。

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