
RAIN
第2章 雨の中の出会い《翔side》
***
眠気を誘うだけの学校も終わり、俺は帰るため席を立つ。
「結局帰るの?」
後ろから美紀の声が飛んできた。
「当たり前だろ。……もう用はねえもん」
ふぅーっと深い溜め息が美紀の口から発せられた。
「帰ってもやることないんだから、今日ぐらい部活見学しなさいよ」
ほんとにこいつはしつこい。
「悪いけど、お前の指図は受けない。見学するかどうかは俺が決める。俺のことはいいから、お前は自分のことだけ考えな」
それだけ言い返して、俺は美紀から離れていく。
「翔!」
美紀の俺を呼び止める声が聞こえたが無視。
「じゃあな。頑張れよ、若人」
掌をひらひらと振りながら、俺は学校を後にした。
外に一歩出れば、まだ降り止まないイライラの元。
ちっと舌打ちしながら、傘を開く。
校門を出た辺り、ふと立ち止まる。
なぜか急にぶらりと寄り道したい気分になった。原因なんてありはしない。
急に湧き上がった気まぐれ。
眠気を誘うだけの学校も終わり、俺は帰るため席を立つ。
「結局帰るの?」
後ろから美紀の声が飛んできた。
「当たり前だろ。……もう用はねえもん」
ふぅーっと深い溜め息が美紀の口から発せられた。
「帰ってもやることないんだから、今日ぐらい部活見学しなさいよ」
ほんとにこいつはしつこい。
「悪いけど、お前の指図は受けない。見学するかどうかは俺が決める。俺のことはいいから、お前は自分のことだけ考えな」
それだけ言い返して、俺は美紀から離れていく。
「翔!」
美紀の俺を呼び止める声が聞こえたが無視。
「じゃあな。頑張れよ、若人」
掌をひらひらと振りながら、俺は学校を後にした。
外に一歩出れば、まだ降り止まないイライラの元。
ちっと舌打ちしながら、傘を開く。
校門を出た辺り、ふと立ち止まる。
なぜか急にぶらりと寄り道したい気分になった。原因なんてありはしない。
急に湧き上がった気まぐれ。
