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青春メモリー

第7章 みんなの気持ち

段々周りがざわめき始めた。





頬を叩かれた男子もあたしを睨む。






「てめぇ、何すんだよ!!」






「・・・・・・痛いだろう。」








あたしは男子を見つめた。







「は?」







「叩かれるのは痛いだろう。殴られた







り蹴られたりするのも確かに痛い。






だが、1番痛いのは心にうけた傷だ。







殴られたり蹴られたりして出来た傷は






すぐに消える。だが、心にうけた傷は






すぐには消えない。






どころか、一生残ることもある。






消えないんだよ心の傷は。






それをあんたなんかがへらへら笑っ






て一ノ瀬君を傷つけて言い訳が無いだ






ろう!」







あたしは男子を見つめ続けた。






怖かったさ。そりゃあ怖かった。






いつやり返されるか分からない恐怖。






触れただけで鳥肌が立つ程苦手な男子






が目の前にいる恐怖






けど、男子は何もしてこなかった。






「次に一ノ瀬君に手を出したら本当に






許さない。」






あたしはそう言うと席に戻った。






クラスはしばらくざわついていた。

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