
砂糖漬けな関係。
第3章 崩壊へのリズム
「じゃあ。そろそろ帰るね。」
「わかった。送っていく。」
時計の針は、すでに9時を回っていた。
「あ、ありがと。」
顔の筋肉が緩んでしまう。男の子と付き合うなんて、高校2年生以来だから、ドキドキしてしまう。
「手。」秋斗は一言だけ言って、私の手を握った。
ーーードキッ
手をつなぐなんてことは、初めてじゃないのに胸の高鳴りを、抑えることが出来ない。
「緊張しすぎ。」
フっと、彼はやわらかく笑った。
「ごめんなさい・・。」
そんな彼の表情を知るたびに、ドキドキしてしまう。愛しく思ってしまう。
「ね、キスしてい?」
唐突な彼の言葉に、思わず赤面する。
「え!ぁ、うん。」
そう言うと彼は、私の顎を軽く持ち上げて優しく口付けた。
(何でこんなにドキドキしちゃうんだろう・・)
まるで、初恋みたい・・・
