
砂糖漬けな関係。
第4章 暗闇の足音
*
「ごめん。怒ってる?」
私は今、秋斗の部屋で怪我の手当てをしていた。
「うん・・・」
ーー咲枝と秋斗はどんな関係だったの?
私の頭の中は、このことでいっぱいだった。
「秋斗は・・咲枝と付き合ってたの?」
抑えきれない衝動が、私の声を操る。
「さっき言った通りだよ。もうとっくに終わってる。」
秋斗は頬に張った絆創膏を、2,3回なでた。
「一方的に、捨てたんでしょ・・・?」
秋斗の態度に、私はイライラしていた。
最近一緒に居たがらなかったり、メールも電話もそっけないと思えば、咲枝と言い合っているし。
なにを聞いても、きちんと答えてくれない。
私の中の悪魔が、私の声を操る・・
「そんなんじゃねぇよ。」
秋斗は明らかに、面倒くさそうだ。
