どうして?僕が攻めじゃ不満なの?
第1章 カワイイ娘
「ホントに、身長低いからって決めつけられるのやりにくいよ…。おかげで、大分溜まってんだよね。でも、一人ですんのも気が向かないし。」
あー…聞きたくない…聞きたくないよぉ。
駄目だよ…歩くんから、どんどん下用語が出てくるよぉ。
「ぅ…ん…、歩くんは歩くん…のままで…大丈夫…じゃないかな。」
不機嫌な歩くんをこれ以上逆撫でしないように優しく宥める。
「本当?…本当に、僕らしく居て大丈夫かな?」
急に元気になった歩くんを萎ませまいと、首を縦に振る。
「じゃあさ…、穂浪くんの中に射れさせて?」
え?…歩くん…が、僕の中に?
…おかしい…、間違ってる…
僕は男…で、歩くんも男…
「あ…のね、僕…男なんだ…。」
僕が結論として述べた事を、歩くんはまた不機嫌そうに眉を寄せて聞く。
「知ってるけど。つか、男同士でもセックスとか出来ちゃうんですけど。…それともなに?偏見あんの?」
いつの間にか僕の目の前に居た歩くん。
その顔は、少し傷付いたような顔をしていて…
「ちがっ…あの…僕…には…向いてないっていうか…あの…きっ、と…僕じゃ…満足しなぃ…よ?」
あまりにも距離が近すぎて、緊張する…し、恥ずかしい…いつも遠回しにしか見たこと無い歩くんの顔が目の前にある。
…歩くんって、可愛い顔してるって思ってたけど…こうして見ると…結構、格好いい。
「それなら安心して?僕が満足するようなプレイで遊んであげるから。」
「へ?…んむッ!?」
歩くんの言った言葉を理解するよりも前に、唇が湿った何かに塞がれてた。
「んッ…ゃッぅ…」
舌は、唇が重なるついでに既に開かされていて、咥内を歩くんの舌が弄っている。
「だッ…めぇ…ぁッ」
何で?
何で?…何でそんなに愉しそうなの?
何でそんなに嬉しそうなの?
…何でそんなに、意地悪な顔してるの?