テキストサイズ

どうして?僕が攻めじゃ不満なの?

第6章 白雪姫と、メイドさん

翌朝、僕は張り切って目を覚ました。メイド服に関して、気にすることはない。
きっと、歩くんが気に入ってくれるよ!!

「おはよ!!歩くんっ」


「おはよう、穂浪。今日機嫌良いね、どうしたの?」


僕の家の前でもう何分も前から待ってた歩くんに駆け寄る。

「うんっ、歩くんのおかげだよっ。」


僕はそう言って、満面の笑みを歩くんに向ける。


「昨日の?」


歩くんは、満面の笑みの僕の頬をつねりながら聞く。


「うんっそぅひゃよっあゅぅくぅっあいあとっ」


歩くんに頬を引っ張られて口が変形してまともに話すことすら出来ない。


「呂律まわってないよ。」


クスッと笑ってつねる指を話す。
僕は、もー…と言いながら頬をさする。そんな日々が幸せ。
あと…歩くん、絶対身長伸びてるよ。

だって、そろそろ首が痛くなるくらい差ができてるし…。

これは…あれだね…クソ虫さん的にもキャラが崩壊してしまいそうですね。
…まぁ、歩くんは平均より絶対大きくなることはありません!!断言します!!

だって、いつも体育の時見るけど、ちっさい順で並んだとき歩くんが必ず僕の後にいて、その後の人は、身長が平均で歩くんよりも50cmぐらい高かったから。

…きっと…ううん、絶対歩くんが僕以上になることはない。

僕は隠れてクフっと笑う。


歩くんは、それに気付かずに、サッサと前を歩いてる。


朝日が、歩くんを照らしてるよー、逆光で観音様になっちゃってるよー歩くん。

「文化祭、明日だな。」


歩くんは、自然体で僕に接してくれる。
皆に取り繕ってるみたいな感じじゃなくて、歩くんの性格が丸出しみたいな。

でも、学校に行けば何故か猫を被るんだよな~、僕はそのままでも好きなんだけどなぁ…


「穂浪?台詞の練習完璧?」


「うんっ…、でも…緊張しちゃうから…どうなるかな…」


歩くんの袖を掴んで歩く。


まぁ…これ、握手の代わりなんで…ほら、ね?…うん、手汗手汗だよ。


なに言い訳してるんだろう…


「堂々と演じれば、皆間違えたって気付かないんだよ?穂浪は、主役の白雪姫。白雪姫は、穂浪しか居ないんだよ?」


「そうだねっ!!頑張る!!」


その後、やっぱり良いこと言ったと思ったら


「穂浪とのキスシーンが待ち遠しい。」

なんて言ってた。

馬鹿たれっ!!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ