どうして?僕が攻めじゃ不満なの?
第6章 白雪姫と、メイドさん
「歩くんっ、さっきの台詞って…」
委員長の居なくなった平和な時に、僕は気になってることを歩くんに聞いた。
「あぁ、あれ?言ったじゃん、穂浪に言ったんだよって。」
歩くんは、制服に着替えてて黒いエプロンをつけてる。
あ…次は模擬店かぁ…
にしても、歩くん黒いエプロン格好いい…似合う。
「さて、穂浪もメイド服に着替えて?」
「え!?っと、僕はまだっ」
「良いから着替えなさい。」
低い唸るような声で言われてしまえば、素直に言うことを聞くしかなくて…
着替えてる間も、歩くんは僕の事をずっと見てて…
「っ…歩くんっ見ないで!!」
僕が歩くんに訴えると、歩くんは口角をクイッとあげて
「何?僕が見てたら感じちゃう?」
ゾクリと何かが走った。
気持ち良い…何か。
意地悪だぁ…
「感じないっ」
「あれ?でもほっぺが真っ赤っかだねぇ、図星だったのかな?」
目が細められて…口角が上がってて…
やだ…僕、変な気分になりそうッ
僕が黙り込んでうつむいていたら、
「早くメイドさんになって?」
今度は甘く呟く。
僕は、結局、顔を俯かせながらメイド服に着替えて行く。
ソックスを履いてるとき、歩くんの目線は僕の指先を見てて、その目線が厭らしくて、また感じてしまう。
「ど…かな…?」
着替え終えて歩くんの方に向き直る。
「うん、凄くエロいし可愛い。」
歩くんは僕に近付いて言った。
顎を掴まれて、キスされるのかと思ったから目を閉じるけど、唇にいつまでたっても何にもないから目をソッと開けると、歩くんの意地悪な笑み、
「キスすると思った?」
恥ずかしいっ…
恥ずかしすぎるっ…
どうしよう…頭が…恥ずかしすぎて、頭に血が上ってクラクラするよぉっ…
「穂浪からキスして?」
「ゃっ…したげないっ」
フイッと首を歩くんから背ける。
「穂浪、こっち向いて。」
歩くんはそう言うけど、絶対向いてやらないんだから。
「ふぁッ…なッに!?…んんッ」
横を向いていたら首筋にキスされる。
しかも、舐めてるし吸うし…
「んんッゃッ…やだッぁッ」
ピチャピチャとリアルな音が耳に入る。
「ぁッ…あッ…ゃめッゃめてッ」
だめだ…このままじゃ…またエッチな気分になる…