テキストサイズ

どうして?僕が攻めじゃ不満なの?

第6章 白雪姫と、メイドさん

「穂浪くん!!何でこんなに来るのが遅いの!?お客さんの数見てよ!!」

僕はしばらくボーッとしていたら、模擬店来たときはお客さんで大賑わい。
でも、また委員長は怒ってた…メイドさんの格好で。


「ごめんなさいっ!!僕、頑張ります!!」

そう言って、接客に逃げる。
委員長はまだ何か言ってたけど、もう知らないふりだよ…

「穂浪くん、これあのお客さんに持って行って。」

「穂浪くん、これも。」

「あ、うんっ。」


やっぱりお客さんがいっぱい居るから忙しいっ
皆、今日の真剣な表情、素敵だよっ!!

「あのぅ…」

「はい、どうされましたか?」


厨房に戻ろうとしたら、お客さんが話しかけてきた。

「あのぅ、あそこにいるお兄さん達が、君のこと、呼んでます。」

「え?」


あそこにいるっと指差した方を見たら、柄の悪いお兄さん達がこっちを見てにやついていた。

「あのっそれじゃあっ僕はこれで」

「え!?ちょっ…ぇー?」


僕に話しかけてきた人は、それだけ言うとそそくさと出て行った。
僕は、仕方なく…怖いけど、そのお兄さん達の所に行く。


「何かご用ですか?」

「君、可愛いね。」
「ホントに男?」

…可愛い?…眼科に行った方が良いかもね、このお兄さん。ホントに男って聞いてきた人には頭突きを食らわせたいね。
どう見ても、僕は男でしょ?

むさ苦しい顔した男でしょ?


「申し訳ありません。注文も無いのであれば、戻りますね。」

「ちょっと待ってよ~、お兄さん達とこの後遊ぼうよ~」

腕を引っ張られる。

「止めてください!!」

「良いじゃん良いじゃん?」

ゲスな顔したお兄さん達は、僕をもっと引き寄せようとする。
痛い!!そう思った時、お兄さん達の手が何者かに蹴り飛ばされる。


「僕のなんで汚い手で触らないで頂けますか?」


満面の笑みでそう言ったのは、


「歩くんっ…」


歩くんに蹴られたお兄さん達は、歩くんの満面の笑みの裏に隠された何かを読み取ったのか、そそくさと消えた。

歩くんにお礼を言おうとしたら、委員長がやってきて、また怒られた。

委員長、きれぎれしくなってる…

終いには


「君達もう良いよ。近くの模擬店でも回ってくれば!?」


ってあきれられる始末。

でも、あれは明らかにあのお兄さん達が悪いんじゃないかな…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ