どうして?僕が攻めじゃ不満なの?
第7章 形勢逆転!!にはなりませんでした、普通に。
「これ…僕じゃないからっ!!」
「分かったから、早く結論を出して?女抱くの?どうするの?」
未だに相合い傘の怨念を抱えて、必死に誤解(…まあ事実だが)を解くためにずっと相合い傘を否定していた。
そしたら、最終決断を迫られた。
「んー…んんんん?んん…」
僕は、最後まで考えるつもりだ。
「分かった。穂浪がそんなに考え込むなんて思いもしなかったけど、じゃあ、5時になるまでに決めてね。」
歩くんはそう言って隣の席に帰る。
僕は、歩くんの発言に疑問を抱いた。
それは「穂浪がそんなに考え込むなんて思いもしなかったけど、」の部分。
これの意味って、『穂浪は僕の事を愛してるから、絶対に速攻に断ると思ってたのに』って意味?
それとも、『穂浪、セックスしたがってたから、僕が女を用意したらすぐするのかと思ってたのに』て意味?
でも、でもでも…歩くんもきっと、僕が他の人とセックスしてるのを見て利益に感じることは無いだろうし…うん、歩くん、掘る方だもんね(笑)
(笑)じゃなくて、えーと5時って言ってたよね。あと10分しか無いじゃん!!
どうしようっ…
でも、僕が女の人を見ても起たないへなちょこだったら?
そうだよ!!今まで歩くんとばっかりセックスしてて、僕は受けばっかりでテクニックなんて一つも知らないじゃないか!!そんなんで女性が満足するはず無い!!女性に不愉快な思いをさせながらセックスするなんて…僕は絶対嫌だ!!
だって、女の人って痛かったりするんだよね?だって、お尻の穴じゃないんだもん。それとは別物だから、扱い方も違うはず…そしたら、自分だけイって、女性を気持ち悪くしちゃったら?
そんなの…僕、後々後悔するよ。
「穂浪、もし女を抱けたら、僕の事も抱かせてあげようか?」
「…………………………………………ぇ?」
「ご褒美だよご褒美ー。」
鼻歌をしながら僕に言ってきた歩くん。
正気か?…絶対射れる方じゃなかったの?
ばりたち?ぃじゃ無かったの?
僕に抱かれたら、屈辱的にならないの?
「んー…」
考え込む僕を歩くんは挑発的な目で見てる。
「僕の中、入ってみたくない?」
歩くんの綺麗に弧を描く口元が妖しく動いた。