どうして?僕が攻めじゃ不満なの?
第7章 形勢逆転!!にはなりませんでした、普通に。
にしても、この選択は間違ってたよなぁ…うん。
でも、殴られるの嫌だし。
「いつなら時間ある?」
歩くんは、携帯の画面を見ながら僕に聞いてくる。
「僕なら何時でも、平日以外ならいつも暇だよ。」
その通りなのだ、休日はパソコンでインターネットをするか本を読むか、どちらかしか予定がない。
「…穂浪、遊び相手なら僕がなるよ。」
「いいよ!!」
ぇー…なんか哀れまれました。
うわぁ、歩くんの目線が可哀想にって言ってくるぅ。
まぁ…そうでもないんだけどな。
「んじゃあ、今度の土曜日でいっか。」
歩くんはそう呟いて携帯の画面に目を向ける。
「なにしてるのー?」
「ん?昔つくってたセフレに、今回のこと依頼したの。」
パタンと携帯を閉じると、歩くんは僕を見上げる。
あ、僕が身長延びた訳じゃないよ?ただ、歩くんが椅子に座ってるから、僕は立ってて、見上げるしかないからってだけだからね。←誰も聞いていません。
「穂浪、キスしようか。」
唐突だなぁ…
けど、唇を寄せて目を閉じて待つのは、どうにかしてもなんとしてもなにかが変わっても、歩くんとキスがしたいからだろう。
「んッ…ぅッ」
やっぱり、歩くんとのキスは気持ちが良い。
僕は、好きな人とキスができて幸せ者ですね。
アハッ(笑)デレデレ
「ぁッふぃッんッ…」
歩くんは僕の腰を寄せる。
僕は歩くんの首に腕を回す。
「ふぁッ…」
「穂浪、女の前でも声だす気?」
「んぅッ…んッぁ」
そうだ、キスだって男らしくなきゃいけないんだ。
だから、声を出すまいと喉をしめるけど、舌と舌が触れ合う度に快感が走って、つい気の抜けた鼻にかけたような声がでてしまう。
「んッーふッ」
「まだ声殺さなきゃ格好悪いよ?」
意地悪い言い方をする歩くん。
その歩くんのアドバイス?通り、さっきよりも耐える。
声には出さない。
気持ち良くても、絶対声は出さない。
「んぁッあふッ…」
突然の歩くんの舌から唾液の洪水と、歩くんの舌が思いのほか深く入って来た。
喉をこじ開けようとするように、歩くんの舌は深く深く僕の咥内に蔓延る。
「ぁッ…あッ」
僕がいつも通り喘げば、歩くんはまた妖しく笑ったのだった。