どうして?僕が攻めじゃ不満なの?
第7章 形勢逆転!!にはなりませんでした、普通に。
…ウズウズ…
今、僕は歩くんが来るのを待ち合わせの公園で待ってる。
しっかし…、僕がジャージで居ると、おばちゃん達に「一緒に走らない?」って誘われるんだよなぁ。
もう何度もおばちゃん達に誘われてる。
…歩くん、遅いなぁ…。
ううん、僕が早く来すぎたのかもしれない…。
あぁー、ジャージ恥ずかしいよぉ!!
「穂浪、待たせて悪い。」
「遅いよぉっ!!」
「本当に私服ジャージしか無いんだね。」
ええそうですよ?
そうですが何か?
何でそんな笑ってるんだよこんちくしょーみゃーが!!
「似合うじゃん。」
「…」
反則じゃん、その爽やかな笑顔。
照れるじゃんっ…、似合うとか…じゃあ今度からもっとジャージ買い揃えようかな。
今度は、色のバリエーションを増やして、色んな所のジャージを買ってどれが一番似合うか決めてみようかな。
僕は、ジャージの頂点を極めることを誓った。
「穂浪?大丈夫?」
「あぁ、うんっ。平気平気!!」
「そぉ?なら良いんだけど。そろそろホテルに行こうか。」
「う…うん。」
僕は、歩くんのホテルという言葉に、心臓が高鳴るのを感じた。
…どうしようどうしよう、もう、今日…僕は童貞じゃなくなるんだ。
…嬉しさの反面、ちょっとだけ残念な感じもした。
…緊張する。
「穂浪、入って。」
歩くんに導かれたのは、ラブホテル。
結構綺麗な所だった。
「穂浪、ジャージ全部脱いで。」
「ぇっ!?な…なんで!?」
「バイブ、…まさか忘れたとか言わないよね?」
「ぁ…ぁ…」
完全に忘れてたよぉっ!!
だて…もぅ…あんなの付けられたらできるわけ無いじゃないかぁ…
「早くして。」
「ぅぅ…ぃゃ…」
「何?なんか文句あったりするの?」
歩くんは責め立てるように僕に問いただす。
うん、文句あるんだよ。だけど、歩くんがこわくて言えないんだよぉっ
「な…ないよ。」
こう言うしか無いんだもんっ…
「じゃあ、早くジャージ脱いで。」
僕はゆっくりジャージのファスナーを下ろしていく。
ファスナーを開けられた所は、外気に晒されて少しだけ寒い。
上半身裸になったら、今度は下を脱ぐ。
恥ずかしすぎて、逆にテンパり、バッと勢い良く脱いだ。