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小さな秘密

第5章 ふたつのグラス

「うわぁー焦ったぁ!」


「だからダメって言ったのにぃ!」


「ごめんね?」


「とりあえずジュース飲もぉ?」


お兄ちゃんが持ってきてくれたジュースは、青いグラスとピンクのグラスに注がれていた。

ピンクが好きな私は、必然的に青いグラスを壱輝に渡した。


「ありがとう」


なんの疑いもなく口にしたほんのり酸っぱいオレンジジュース。



お兄ちゃんの悪戯に関係しているとも知らずに全て飲んでしまった。

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