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画面の向こうのあなた

第2章 Ⅰ

あ、始まって早々話がずれた、すまん。
話に戻ろう。じゃ、ごゆっくり。


あぁ、歳忘れてたね、ぴっちぴちの15才だぞ、羨ましいだろ、うへー。

で、受験生な訳よ。
えぇ、受験生な訳よ。
……そう。受験生な訳よ…。
……あぁ、そういやティッシュ…。

「…ちきしょー。」

受験生とティッシュを取りに行かねばならないという無理難題な試練が待ち構えていると言う事を思いだし、極、自然に。

息をするのと同じように自然に口から零れた言葉が自分以外誰もいない閑散とした部屋に響いた。

それにしても暇。
勉強する気にもなれるはずも無く。
かといって、ティッシュを取りに行く気にもなれない。

……−−ごろごろ
天井と床がぐるぐる。そして再びごろごろ
………………うわっ。暇。

…部屋を見渡してみる。
ベッドの上に置いてあったパソコンが視界に入る。

「…ゲームでもしようかなー。」

そう思い。
よっこらせっと……。暑さでダウンしてしまっている体を何とか起き上がらせ、ベッドに向かう。

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