
ヤクザくんは隣の席。
第3章 学校。
翌日。
ほぼ、脅迫されて来た藤崎の家(なのか?)に来た。
とにかく、あやつを学校につれてかにゃ。
玄関らしき所に来て、インターホンを探すが…ない。
あれー?
どうやって呼ぶの?
まさか、大声で叫べとは言わないでよね…。
そんな勇気は元から持ち合わせていないので、玄関のドアをトントンと叩いた。
「あのぉ、すみません」
「………」
誰も出てこない。
いないのかなぁ?
迎えに来いとか言っておきながら?
イラついて少し強めに、もう一度たたこうとした瞬間、ドアは開いた。
「あ゛?なんや?自分?」
「あ、あの藤崎聖夜くん、いませんか?」
出てきたのは藤崎ではなく、シルバーの髪の色をした男だった。
口には煙草を吸っているから、年齢は二十歳ぐらいか?
でも、ヤクザになると年齢関係なしで吸うんかな…。
「聖夜?…自分、聖夜のなんナン?」
「え、えーっと、同級生です。
聖夜くん、迎えに来ました。」
「迎え?なんのこと?…まあ、ええわ。」
男はそういうと、扉を閉めて中に入っていった。
多分聖夜を呼びにいったんだろう。
あの人は、藤崎のお兄さん?
見た目は怖そうに見えたけど、なんか優しそうな気がする。
そんな事を考えていると、ガチャりとドアが開いた。
そこから、少し寝癖がついた金髪頭を右手でかきながら、あくびをしている藤崎が出てきた。
