
ヤクザくんは隣の席。
第3章 学校。
いつもは、睨みつくような目をするのに、悲しい目をする藤崎は初めてみた。
「そっか…でも、元気だしてっ。」
そう言った瞬間、目を丸くして彩を見つめる。
な、なんか悪い事言った…??
「…やっぱりお前…違うな。」
「え…?」
まん丸にしていた目も、ニンマリと微笑んだ。
「他のやつらは、兄貴がしんだー、なんて話したら“ごめん”って言うんだぜ?
お前が悪いわけじゃないのに、なんで謝るんだ?
…そんなの、同情に決まってるだろ。」
それは、その人が死んだ事も知らないで呑気に聞いたから、ごめんっていみだと思うけど…
でも私も実際、その謝りは同情にしか聞こえなくて、良い気持ちはしないとは思っていた。
「でも、彩は違った。
つーか、聞いてわるい…とも思ってなさそうだな。
でも、その方が楽で良い。」
なによ、楽で良いって…。
誉められてる気は、あんまりしないけど何故か嬉しかった。
私は違うって言ってくれて…嬉しくなった。
なんか、変だぞ?私…
