
ヤクザくんは隣の席。
第1章 不登校児くん。
私がポカーンと口を開けていると…
「あ゛?なんだよ。」
「いえ!…べつに。」
笑い顔が可愛い…なんて言ったら殺されるよ。
「…なんだよ。はっきり言え」
「…ちょ…」
顔をどんどん近づかせてくる。
近い…近いです。
「あ゛?早く言え」
すこし不機嫌そうな声。
この声が不機嫌になるまえに、正直に言ってしまわないと、多分いや絶対、怖い。
「いや…笑うんだなぁと思って…」
さすがに、可愛いは言えなかった。
「は?、笑っちゃいけねぇのか。」
ちょっと、怒り気味の声に変わってきた。ヤバい。
「そうじゃなくて、…笑い顔が…可愛いなあ。と、思って…」
「……。」
固まっている藤崎。
私も固まってる。
だって、藤崎の顔が少し赤くなったから。
え?
…照れちゃったの?
「てめー、男に可愛いとか言うんじゃねー…。」
そう言うと、藤崎は後ろを向いた。
本当に照れちゃったの…?
そう思うと、私まで顔が赤くなった。(と思う)
藤崎さん、あんた以外に可愛い……ね。
