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2人の男の攻略法

第2章 優しい言葉

圭「マネージャーきたから。戻れって。」

圭は他にはなにも聞かなかった。
そのまま顔合わせは終わり3人はそれぞれ帰路についた。


雪は電車に乗り込み静かにうつむいた。
満員電車の車内は身動きとれないほどの混み具合だった。


雪(えっ?)
ふいに雪は違和感を感じた。


雪(なんか・・・触られてる。)

ふっと後ろを向くと、眼鏡をかけた中年のオヤジがハァハァと息をあらげながら、雪のおしりを触っていた。

雪(きもっ)
雪は意を決して言葉を発した。

雪「おじさん、手が当たってるんだけど。少しずらせてもらえます?」

オヤジはにやりとしながら言う。
「あぁ、すまんね。満員だから気がつかなくて。」

そして手を動かし、次の瞬間、雪の割れ目にぐっと指を差し込んできた。

雪「あっ!」

雪(なにこいつ・・・・やばい)


そう思った矢先。

「エロい顔で触ってんじゃねぇよ!このゲス野郎!」

助けてくれたのは・・・

圭だった。

オヤジを追い払い、雪の後ろに陣取った。

圭「大丈夫?たまたま一緒の車両だったから声かけようと思ってたら・・・その、オヤジにセクハラされてたからびっくりした。」


雪「あっ、ありがとう。なんか今日は変なところ見られてばっかり。第一印象って大事なのに。」


圭は優しく笑った。

ドキン

雪の胸は高鳴った。

雪(圭っていちいちカッコいい。)


まだそんなに親しいわけじゃないのに、わざわざ助けてくれた圭に対して、雪は感動すら覚えた。

圭「じゃ、おれココで降りるから。また明日な!」

雪「うん!今日はありがとう!」

雪は笑顔で見送る。

ドキン・・・・

ドキン・・・・・・・・・・・・

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