2人の男の攻略法
第2章 優しい言葉
圭は服が乾くとすぐに着替えて帰ってしまった。
雪は1人物思いにふける。
雪(僕最低・・・両想いでもないのにセックスしようとするなんて・・・・。これからは毎日仕事で会うのに・・・・どうしよ・・・。)
そんな事を考えてたらいつの間にか眠りについていた。
翌日
今日は都内のスタジオでレコーディングの日。
デビューシングルが発売されるのは1ヶ月後。
それと同時に大々的にメディアデビューが決まっていた。
雪は予定の20分前にスタジオ入りした。
スタッフの人に一通り挨拶していると、翔が入ってくる。
翔「おはようございます。今日はよろしくお願いします。」
深々とお辞儀をする。
スタッフは笑顔で挨拶を返した。
翔「おはよ!雪。」
雪「ん。おはよ。」
翔は雪の顔を覗きこむ。
翔「まだ元気ないね?」
雪「えっ?そんなことないよ!!元気元気。」
愛想笑いを浮かべる雪。その時、圭が入ってきた。
圭「おはようございます。」
ペコッっと小さく会釈する圭に翔が寄っていく。
翔「おはよ!圭!」
圭「あぁ、おはよ。」
すぐにレコーディングが始まる。
順調にとりおえてその日の仕事は終了した。
雪も帰ろうとしていると翔に呼び止められる。
翔「雪、ちょっと話あるから残ってくれない?」
雪「えっ・・・うん。わかった。」
雪(なんの話だろ?昔の話だったら聞きたくない・・・・。でもこれからは仕事で毎日あうわけだし、気まずくならないようにしないと・・・・・)
圭は「お疲れ様でした」と言うと早々に立ち去った。
スタッフもゾロゾロと帰っていく。
スタジオには雪と翔だけになった。
雪「スタジオ次のとりとかあるんじゃないかな?近くのファミレスで話する?」
翔「いや。このあとはスタジオ使わないって言ってたし。終わったら鍵かけて俺がスタッフに返しに行くように伝えたから。」
雪「そっか」
密室に二人きり。
なんだか変な空気が流れる。
雪「話ってなに?」