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早春

第3章 初心者マーク

ホテルの駐車場に静かに車が滑り込む。

…さすがに晴香も緊張してきた…

匡一が車のエンジンを止め、降りて助手席側にまわりドアを開けてくれた。

“…晴香さん…”
匡一の声が喉に絡まって遠くに聞こえる。
お願い…そんなに緊張しないで…
私まで…どきどきしてきちゃった…



フロントに行くと部屋の写真が貼ってある。
明かりのついている写真が空き室…
そんなことも教えなきゃいけないのかなぁ…
けっこういっぱいで満室に近いじゃない。
こんな昼間っから…みんな…やだぁ…

どんどん違う方向へ想像が膨らんじゃう…

“どんな部屋がいいですか?”
あら…わかるの?って顔して見上げると…

“…一応、部屋に入るまではどうしたらいいか勉強してきました。”




あらあら…ちゃんと予習してきてあるんだ…

えらいえらい…って違うか…


自分で突っ込みながらなんとか気持ちを落ちつけようとしてる…



あ~…ヤバい…
私、マジ、緊張してる!
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