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ヤンデレラビィ

第1章 僕の彼女はヤンデレです


「ねーねーたぁくん」

僕の耳から甘ったるい声が侵入してくる
それはいくら耳を塞いでも頭の芯から聞こえてくるような、甘ったるい声

「ねーねーたぁくんってばー」

もう聴きたくない
返事なんてしたくない
そう思ってるのに自然と口が動いてしまうのは何故だろう

「…なんだよ、美羽」

「へへへー。やっぱりソコにいるんだー?私隠れん坊しよっていった覚えはないんだけどな?」

「………」

頭の中で
これが最後だ
とか
もう終わりにしなきゃ
なんて考えを今まで何回繰り返したんだろう
なんでこの関係を止められないんだろう

本当の理由は分かってる
けどそれを言葉にするのが怖いんだ
この関係を終わらせたら…いや、終わらせようとすれば……

「ちょっとーたぁくん?私いつまでここに居ればいいの?学校なんて先生沢山いるんだから、廊下に突っ立ってたら先生になんか言われるよぅ。ねぇねぇたぁくんー」

「ねぇねぇたぁくん。聴いてる?いるんだよね。いるのに何で返事してくんないの?」

「私のこと無視してんの?なんで?なんでそんなことするの?私はこの扉開けて一緒にたぁくんとお話ししたいだけだよ?」

「ねぇ、たぁくん…。私待ってるんだけど。ねぇ

「ねぇたぁくん………たぁくん……………たぁくん……………」










「開けてよたぁくんツ!!!!!!!!!!」

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