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犬カレ

第2章 犬カレ

あんな事すれば
必ずあなたが追いかけてくれることを
私は知ってる

優しいあなただから…
ほっとけないんだよね…
頭では、わかってる
私は特別なんじゃないって

でも…
心はどうしても期待してしまうの
私のことを想ってくれてる…って

こんな自分イヤなのに
こんな事考えたくないのに

あなたが優しいのは素敵なこと
でもね、私には残酷なんだ…

ジワッと目に溜まる滴を腕で拭う
こんな顔誰にも見られたくない
空いている教室に入って、ドアを閉めた
ドアに寄りかかり、ズルズルと滑り座る

まもなくしてから、誰かの駆け足の音
私は教室のドアを静かに開けた
少し前にあなたの姿
私は無意識にあなたの手を取った

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