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続・捨て犬

第13章 なぁ、どっちだよ

「左のポケット」



「?」



「コートの左のポケットに

手、入れてみ?」




俺の首に
左腕を回したまま
エミは
そっと右手を
ポケットに入れ


そして
右手が何かに
触れたらしく

あっ

って顔で俺に
振り向いた



「俺からの
クリスマスプレゼント」


エミは
ポケットから
小さな箱を取り出すと
口角をきゅっと上げ
そのプレゼントを
持ったまま
両腕を
俺の首に巻きつけた


あぁ


残念



マフラーしてるから
せっかくエミが
俺の首に
顔をうずめてんのに

マフラー越しで
エミを
感じることが
できないじゃん



「きもちい・・・」


「え?」


「まふら・・きもち・・」


(笑)


エミが気持ちいいなら





いっか


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