続・捨て犬
第15章 早く大人になって
「なっ、なんだお前
僕とかっ、ぶーっ(笑)」
「笑うなよ
ひでーなカズマ」
「わりぃわりぃ(笑)
けどやり過ぎだっつーの」
「まぁな」
照れ隠しなんだと思った
別れた彼女と
寄りを戻して
しばらく経つ萩原は
きっと
その彼女と将来を
みるようになったんだろう
しばらく
会ってない間に
萩原は
俺との約束に
どんどん近づいてる気がした
「な〜に
偉そうなこと言ってるの?
まだ、材料運びしか
してないのに(笑)」
おばさんは
本当に嬉しそうだ
「あ、俺、ヤバイわ
遅刻するっ!」
「あらあら大変
早くいってらっしゃい」
「あ、はい
じゃあ、いってくるな…」
と、エミに
言うつもりだったのに
エミはもう店の中に
入ってしまっていた(苦笑)
ここで
いろんなことを
少しずつ任されることに
エミは
喜びと責任を
感じてきてるようだった
「くっそ…
おい、萩原っ!」
「な、なんだよ」
「エミに近づくなよっ!」
「それは
約束できねーな〜(笑)
早く行かねーと
遅刻だぞぉ〜(笑)」
「お前っ!
覚えとけよ!!」
それから俺は
駅まで走った
めちゃくちゃ走ったけど
なんだか
めちゃくちゃ
気持ちが良かった。