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続・捨て犬

第16章 いくつ?

え、な、なに?

なんで・・


どこからともなく
拍手が沸き起こり
驚いて
周囲を見回すと
商店街のおじさんや
パン屋で一緒に働いてる
アルバイトの子
とにかく顔見知りの人たちが
俺たちを見ながら
拍手をしていた



「ほら、みんな
こんなに2人を応援してるわ
私も応援してるの

だから
受け取ってください」


そう言って
久保木さんは
エミの手に
ブーケを握らせてくれた


「えっ、い、いいのかよ
・・そんな・・」


その時
萩原の向こうに

泣き笑いしながら
うなずき

そして手を叩く
萩原のおばさんが
目に入った



「・・やっべ・・

まっ・・マジっ・・うっ」



なんだよ

くっそ


涙、止まんねーじゃねーか


勘弁してくれよ

くそ萩原・・・


ぜってー許せね・・


「おまっ・・・」


「次はお前だ
分かったな?カズマ」


「くっそ・・」


結局

大勢の前で
大泣きをしてしまった俺は

その後
萩原に
抱きしめられるという
大失態を
さらしてしまったのだった


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