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続・捨て犬

第20章 最終章④・・・着信


「おい、カズマ!」


「まさか・・」


「見張ってるから
中、見てこい」


「わかった」


俺は
物音のする
真っ暗なガレージの中に
足を踏み入れた


ガレージは
車三台が駐車されている

そして
すすり泣く声は
一番隅に置かれた車の方から
聞こえていた


そっと静かに
目を凝らしながら
近づく


頼む


エミであってくれ


そう思いながら
覗き込んだ
車の影に


光りながら震える携帯を
握りしめ
身体を小さく丸めて
うずくまる

エミを
見つけた




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