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続・捨て犬

第4章 おいで、してやるから。

次の日の休日

俺とエミは
買い物に出かけた


食事も
外で済ますつもり。
その方が
エミの手にもいいしな。


行先はもちろん
電器屋


オーブンを買ってやりたいけど
どれを買ったらいいのか
俺にはさっぱり
わかんね~から
エミに
直接見てもらうことにしたんだ


目的地まで
もちろん
手をつなぐ

途中で
「痛くないか?
つないでて平気?」
って聞くと

「へいき・・」

って、エミは
とろけるように
微笑んだ

平気だから
つないでて…って
言ってる感じ


お前さ・・・

あんなに
笑わなかったのに

時々
俺には
心丸見えの
表情するようになったな


どんな言葉よりも
お前の笑顔は
うれしいよ


「カズマ、どこに行くの?」


「ナイショ」


「……」


「大丈夫、絶対に
エミが喜ぶ所だから」


「分かった」


俺は
どこに行くのか
エミに告げずに
エミの手を引いて
電器屋に向かった


その間
エミは
ずっと上機嫌だった

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