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なんとか帰ってもらお・・・


言い訳・・・言い訳・・・




「響、悪いんだけど、今日はちょっと無理なんだ。
えっと、あとで先輩とか来るし。
だから・・・」


「先輩？いいよ。
俺全然気にしない！
だから泊まっていいよな？
なっ？？？」




あぁ・・・

なんでこいつはこんなに押しが強いんだよ・・・

ちょっとは気を使えよ！



「いや・・・その・・・」


「智さ、なんか俺の事ずっと避けてるよな・・・」



ぼそっと言った響の言葉を、俺は聞き逃さなかった。



避けられてるって知ってて、なんで泊まりに来んのかなぁ・・・
はぁ・・・



俺は思わずため息をはく。



「とりあえず・・・
今日はうちに帰れよ。
オヤジには俺からも連絡して・・」


「ヤダ！！ぜってぇ帰んねぇ！」



「あのな～！」


「今日だけ、な？
今日だけでいいから。
明日になったらちゃんと家に帰るから！頼む！！」




あぁ！もう！！

めんどくさい・・・






「わかった。今日だけだからな！」


「やり！ありがとう智！
さすが俺の弟！！」




あまりに押しの強い響に負けてしまった。

響ってこんなんだったか？

もっと、こう・・・

人に合わせることもちゃんとできてなかったっけ？









久しぶりに響と一緒の時間を過ごした気がする。

俺が一人暮らしをはじめてから一度も会ってなかったし、電話などももちろんしてなかったし。


響の顔はやっぱり俺とソックリで、声とか仕草とかもいちいち似てて・・・

そんな些細なことが俺はなんだかとても嫌で・・・