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『無題』(今現在は)

第3章 ~出来ない訪問~

「確か?冬美は家を継ぐんやなかったんか?」

と聞く夏風夏希

「ええ、そうだったのですが…兄が継ぐ事になりました…。」

と答える冬風冬美

「お兄さんが?」

と聞く秋風秋恵

そこで一時限目の

チャイムが鳴り

数学の先生が来た為

冬風冬美の話は

そこで一先ず終わった

冬風冬美の家は代々伝わる

華道家で冬風流として

父親、母親、互いに

有名であり

風林火山のイメージをする

父親と兄

明鏡止水のイメージをする

母親と冬風冬美

その表現力は共に世界に

通じるものを持っている

しかし代目を継ぐのは一人

二人は要らない考えの

父親と母親に

三つ上の兄が冬風流の

後継ぎになると

言い出した事で

冬風冬美の目標が

絶たれた

冬風流の後継ぎとして

頑張って来た今日までの

熱意みたいのが一気に

冷めてしまったかの様に

何を今度は目標にすれば

良いか

分からなくなっていた

昼休み

学校の中庭

芝が敷かれていて

ベンチもあり

そこで寛いだり

読書をしたり

友達と教室では話せない

事とかする生徒たちがいる中

春風春菜たちもお弁当を

食べて話をする

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