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愛憎

第121章 支配

何も思い浮かば無い
何も出来やし無い
才能がない
何にもない


憂鬱なテレビ画面
チャンネルサーフィンしながら
意識は
薄れて
また陽が暮れていく

あなたの足音だけを待ち
あなたの笑顔だけに惹かれ

あたしは
歩いていくのかな

世の中の流れに
身を任せて
動けなくなるまで
あなたは
愛してくれますか?


どうせ駄目なんだろうって
わかって
ぶら下がって
あなたのお荷物なあたし


モラハラ
だなんて
あなたの口を噤んで
捨ててしまいたいけど

結局
あなた
無しで過ごせない


頭が痛くなる手前に
あなたが
居なくなるの


あなたが結局
全てを握る
あなたが結局
あたしを支配する

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