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勇斗｢ところでさー、もしお前が呪文を使えたとしたら、どんな呪文がいい？｣

結衣｢んー、もちろん雷を操る呪文！びりびりーってやってみたい｣

勇斗｢…そうか｣

結衣｢勇斗は？｣

勇斗｢…俺、か？俺は性別を入れ換える呪文だな、女になりたい｣

結衣｢へーぇえぇえぇえ！？ぇえっ！今ものすごい幻聴が聞こえたような気が…｣

勇斗｢だから、俺は女になりたい｣

結衣｢あ、あはは…そりゃまたなんで？｣

勇斗｢勇者になりたいんだ｣

結衣｢勇者…？…なればいいんじゃないの？転職すれば勇者になれるよ｣

勇斗｢でもそれじゃあ、倒せないんだ…｣

結衣｢なんで？｣

勇斗｢お前はこの世界が壊れた原因を知ってるか？｣

結衣｢突然モンスターが暴れだしたからでしょ？｣

勇斗｢じゃあ、その暴れだした原因は？｣

結衣｢………分からない｣

勇斗｢だろうな、これは勇者になりたい者と勇者しか知らないからな｣

結衣｢そうなんだ…｣(どうしよう、これを聞いたら…私は勇者にならざるを得ない気がする)

勇斗｢それはな…｣

結衣｢あっ！私眠くなってきたからこの話は明日でいい？｣

勇斗｢あ、あぁ…｣

結衣｢おやすみ｣(やっぱり私は…勇者にはなれない)

勇斗｢…｣