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ギガキモス青春白書

第6章 Endless戦

その後も灰音は勇の家に電話をかけつづけ、わざと親がいる時間帯にかけた。
「はい。温水です。」
「もしもし。椎名です。」
「あら、灰音ちゃん。(なにかしら…勇いないのに……。)」
「おばさま、勇さんがわたくしのお金返してくださらないの。おばさまがかわりにわたくしの15万返してくださらないかしら?(自分で言ったのにやっぱり気持ち悪……。)」
「まだあのこ返してないの!?」
「えぇ。あげくのはてにわたくしが15万盗ったとかぬかしやがっていますの。」
「ごめんなさいね。あのこの給料が入ったら必ずかえさしますから。」
「そのお言葉わたくし先月も聞きましたわ。責任もっておばさまかおじさまがわたくしに15万払ってください。」
「借りたのは勇だから勇が払わないといけないわ。自分のことは自分で処理しないと。」
「ですね。…ふざけんなコラー!!責任とれや親のクセに!!…ではおばさま、またご連絡致しますわ。」
「(勇のやつ…えらいドギツイ性悪女から金借りやがって!)…はい。ごめんなさいね…。……勇のヤツ…私に恥かかせやがって!許さん!」

灰音は自分で言ったお嬢様口調に疲れきっていた。
側で聞いていた聖子は病気が悪化したかと思い心配しきっていた。
「灰音。御乱心?」
「えぇお母様。…うえっ!やっぱ気持ち悪!」
「なれん言葉使うからじゃよ。」

勇が仕事おわったころに聖子がケータイにかけた。
「もしもし。」
「もしもし。灰音の母です。」
「え…ごめんなさい!」
「うちの娘から借りた金さっさと返して。」
「ごめんなさい!かえします!」
「いつかえすの?」
「給料が入ったら必ずお返しします!」
「約束破ったらどうなるかわかってるの?」
「え…どうなるん…です…か…?」
「んふふ!」
と 意味深に切った。
「クソっ!親子そろって俺を陥れる気か…!」

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