
夜の犬と首輪
第2章 2
まさか…。
…そのまさかだった。
私は売られた。
人身売買の人身が私。
売買したのがこいつら。
怖くて声も出なかったし、怒りで涙も出なかった。
手足を縛られて口を塞がれ、家の前にある8人乗りくらいの黒い車に押し込まれる。
一番後ろの座席に座らされ、両側に黒服が座る。
車が動き出すと、黒服達は私の身体を触り始めた。
ル「っ…ゃめて下さ」
―バシッ――
右頬に強い衝撃が走る。
黒「逆らうな。」
首を絞められ苦しくて抵抗も出来なかった。
その間にも身体には多数の手が這っている。
ようやく首を放された。
着ているのは下着だけだった。
恥ずかしさに思わず俯いてしまう。
