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2人の男の攻略法②

第4章 捨てないで・・・


雪を抱きしめたいと思いながらも、
圭はすぐに翔に電話をかけることにした。

今すぐに話し合う必要があると思ったからだ。

このままこの状態を放置してしまえば、事態は悪化するいっぽうだろう。









「翔。俺だ。」

『うん。なに?』

「今どこにいる?」

『別に、関係ないだろ・・・
ちょっと一人になりたいんだよ。じゃあ、もう切るから・・」

「雪が泣いてる。」

『・・・・』

「ずっと、泣いてるぞ。」

『・・・・・・・・』

「翔は、それでいいのか?」

『それは・・・』

「一緒に・・・雪の事守ろうって、言ったよな?」

『・・・・・・』

「もう・・・やめるのか?
雪を好きなこと・・・」

『・・・・・・・』

「俺が・・・もらうぞ?
雪の事、俺が独り占めしてもいい?

俺は、やるよ。雪が安心して俺の腕の中で眠ってくれるようになるまで・・・ちゃんと正面からぶつかる。
俺は逃げない。」





『俺も・・・逃げねぇよ・・・圭。
すぐ・・・戻るから・・
雪に・・・伝えて・・・』






翔の言葉を聞いて圭は心底ほっとした。

同じ人を好きになった。

好きになった人は自分の事も、翔の事も好きだといった。

本当は独り占めしたい。



でも翔なら許せた。

翔なら
絶対に雪の事を裏切らない。

そう思ったから。

だから

皆で一緒にいることを選んだんだ。


これから先も

皆で一緒にいたい。

3人で幸せになりたい。

そう思えた。


他人からどう思われてもいい。

けなされ、馬鹿にされる様な関係だったとしても・・・



ずっと3人一緒にいたい。


そう

強く願った。




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