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恋愛ごっこ

第2章 恋人ごっこ

──ガラッ──


俺は彼女の病室のドアを開けた。


瞬間、何かがとんできた。


俺はぎゃあっと呻きしゃがみ込んだ。


とんできたのは野球ボールだった。


それがもろに顔面に直撃したのだ。


これはマジで痛かった。


鼻血が出るかと思った程だ。


なのに、彼女のかけてきた言葉と言っ


たら、


「遅かったわね。それよりその野球


ボールとって。」


おかしいだろ。


普通そこは”ごめんね”とか、”大丈夫?”


とかだろ。


なのに、遅かったわね?


ボールとって?


なんて冷たい女だろう。


前に何かで、心が暖かい人は手が冷た


いと聞いたことがある。


だからきっとこいつは手がめちゃく


ちゃ温かいんだろうな。


触ったことはないけど。

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