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パパはかわら版

第6章  パパはかわら版E

橋龍は、子供たちを怒鳴り散らそうと思って家に帰ってきた。

初江「ああ、パパお帰り」
橋龍「なにがお帰りだ。おい、おまえら、弥生さんの家に行ったんだってな」
初江「どうしたのよ、弥生さんだなんて、いつもは弥生って呼びすてじゃない」
橋龍「そんなのどうでもいいんだよ。どうなんだ、いったんだな」
幸江「それを聞いてきたんでしょ、弥生さんに」
橋龍「ああ、そうだよ」
幸江「だったらいいじゃない」
橋龍「なにいってんだ。私は君らにいったろう。弥生には、いうなって」
幸江「だから、何も言ってないよ。書を教えてもらっただけ」
橋龍「ほんとうは、あれなんじゃないか。ディズニー屋敷のことでいったんだろう」
初江「でも、そんなのどうだっていいじゃない。その話はしなかったんだから」
橋龍「そういうわけにはいかないよ。君らは周りの迷惑というものを考えていない」
初江「なによ、周りの迷惑って」
橋龍「子供がディズニー屋敷に行きたいぐらいで、人の家に押し掛けていいと思っているのか」
初江「だって、弥生さんがいったんだよ。書を教えてあげるって。だからいっただけだよ」

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