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パパはかわら版

第7章 パパはかわら版 F

弥生「なにやってんの。本なんか読んで、子供たちがいないのがそんなに寂しいの」
橋龍「そんなんじゃない。あいつらがいないときぐらいじゃないと本も読めないんだよ」
弥生「ほんとは寂しいんでしょ。お隣さんもいないから、やけに静かだもんね」
橋龍「あいつらがうるさすぎるんだよ。それにそんなのどうでもいいじゃないか。君がいるから」
弥生「なにいってるのよ。本なんか読んでて。さあ、私達も出かけるわよ」
橋龍「なんだよ。せっかくの休みに」
弥生「せっかくの休みだからでしょ。なんかごちそうしてよ」
橋龍「ほんとか。わざわざ食事しにいく必要もないと思うけどな」
弥生「さあ、さあ、いくわよ。2人で食事なんて久しぶりね。何せ、あなたが父親代わりをするようになってからだから、かれこれ2月ぶりぐらいよ。本当のお父さんみたいになってきたわね」
橋龍「よしてくれよ。君の言い方には、なんか誤解が含まれているような気がするね」
弥生「誤解ね、まあいいじゃない。早く仕度しなさいよ」
橋龍「こわいね」

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