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パパはかわら版

第7章 パパはかわら版 F

昨日の晩は、弥生が橋龍の家に久しぶりに泊まったのだ。ディズニー屋敷に行った子供たちは、夕方には、帰ってくる予定だった。ディズニー屋敷は、遊園地みたいなところで、水路が張り巡らされていて、そこを船で行き来しながら、ミッキーの芝居を見たり、食事をしたり、珍しい動物なんかを見ることもできた。ほとんどが、江戸から来た家族ばかりだったが、遠く関東を越えてくる人たちもいたくらいだ。日本橋からは、船で、半時ぐらいだったが、帰りはというと、日本橋が河口にあることもあって、その倍ぐらいかかった。それでも、歩いて帰るよりは、少しだけ船の方が早かった。多くの人は船で行ったが、泊まりならば歩いていけないこともなかった。それでも、どうせ泊まるんだったら、船で言った方が良かったし、船で行けば、その日に帰ってくることもできたのだから、歩いていって、泊まるというのは、経済的にも、必ずしも得ではなかったはずだ。

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