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パパはかわら版

第7章 パパはかわら版 F

初江「終わっちゃったね」
良江「そうですね」
幸江「なかなかおもしろかったじゃない」
初江「うん。だけど、なんかイメージしてたのと違っていたよ」
幸江「そうだね。なんか気が抜けちゃった感じがする」
勇作「そうかい。俺は面白いと思ったよ。人間は飛べるんだね」
時枝「バカいってるんじゃないわよ。飛べるわけないでしょ。あの人たちは訓練してるのよ。あなたにはできないわよ」
勇作「そうかな。きっと俺でもできると思うよ」
時枝「あなたは単純ね。本当に、こっちはあなたのせいで酷い目にあったわよ」
勇一「奥さん、いいじゃないですか。これだけ勇作も最後は満足したんですから」
時枝「まあ、そうね。今日のことだけは、なにもなかったことにしてあげましょう」
勇一「そうですよ。しかし、こちらのみなさんはどうして、気が抜けちゃったんでしょうね」
幸江「私達ですか。うんー、何かもっと違うのもだと思ったんです」
良江「そうですね。私なんかも、もっとミッキーとふれあうようなものなのかなと思っていました」
幸江「うん。なんか子芝居だったよね」
初江「そうそう。だらしないおっさんみたいだったよ、ミッキーが」
良江「そうでしたね。肩肘ついて、ねっころがっているのと変わりありませんでした」
時枝「みんな、もう大人になってきたということなんじゃない」
幸江「そうなんですかねえ」
時枝「そうよ」

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