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パパはかわら版

第3章 パパはかわら版B

京子は、完全に困ってしまっていた。それほど、まだ飲めるわけではないのだ。酒が飲みたかったのではなくて、接待業として彩る女中になりたかったのだ。それでも、橋龍が悪い客でないのは分かっていたので、飲むしかないと杯に口を近づけたが、それを、さらったのは、祐子だった。
祐子「ああ、おいしい。ねえ、もう一杯」
橋龍「あれ、君は、、この間の、、」
祐子「祐子です」
橋龍「なんだよ。君。京子ちゃんのとっちゃだめだろう」
祐子「京子ちゃんは、もう飲めないみたいですよ」
橋龍「そんなことないよ。立派な女中になりたいんだったら、お酒は飲まないと」
祐子「だから、私が、代わりに。すみません。もう一杯」
橋龍「私はね、今日は京子ちゃんと飲んでいるんだから」
祐子「だめよ。こんな若い子に無理させたら。私だって、飲めるようになったのは、つい最近」 橋龍『嘘つけ』 祐子「そんなに飲めるわけない。なんかしようとおもっているんですか」
橋龍「なんかしようなんて、たちの悪いことは言わないでくれよ。私は、瓦版だよ。信用問題だ」
祐子は、京子にもういいからという合図を目で送って、引き上げさせた。
祐子「そうですか。この間は、私に気があるのかと思ったんですよ。なんか、寂しい」
橋龍「、、、君は、君だよ。京子ちゃんは、京子ちゃんだ」
祐子「それじゃ、また指名してもらえるんですか」
橋龍「ええ、、、あれ、京子ちゃんは、、」
祐子「さあ、私と橋龍さんのじゃまだと思ったんじゃないですか」
橋龍「邪魔って、、、どこいちゃった、、」
祐子「さあ、飲みましようよ」

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