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パパはかわら版

第3章 パパはかわら版B

幸江「パパは許してくれたのかな」
初江「わかんないわよ。勇作んちに勝手に泊まったもんだから、怒っておこしに来たのかも」
幸江「ああ、それはあるわね。ということは、また追い出される可能性もあるね」
良江「そんなことはありませんよ。お父さんは、迎えに来てくれたんですよ。私達が反省したことが分かったんです」
初江「そんなの分かるわけないじゃん」
良江「パパは何でも、見透かすことができるんじゃないですか」
初江「そんなことできないよ。どう見ても、あれは人のことなんて、何も分からないタイプ。自分のことしか考えてないよ」
幸江「初江ちゃん。もういいじゃない。パパのことを悪くいうのはよそうよ」
初江「、、わかったよ」

橋龍は、3人がそういった会話をしってかしらないでか、起きてきた。
3人は、ごめんなさいと謝った。

橋龍「どうしたんだ、君たち、偉く素直だな」
幸江「私達、やっぱりいくところがなかった。パパが、私達がここに来て、迷惑なのは分かる。突然子供ですっていわれても、受け入れられないのは、当然だと思う。だから、私達もどうしたらいいか分からない。、、子供だから、どうしたらいいのかわからないのかもしれない」
良江「私は、お父さんは、面倒見てくれると思います」
幸江「、、ねえ、パパ。私達は、どうしたらいい」
初江「追い出したいなら、追い出せば」
幸江「初江ちゃん、もうそれはいわないっていったじゃない」
橋龍「分かった」
幸江「ええ」
橋龍「だから、分かったよ。とにかく、当分はここにいていいよ。君たちが誰の子なのかがはっきりするまで、おいてあげることにした」
良江「ええ、ほんとうですか」
橋龍「ほんとうだ。ただな、君ら分かっているな。私は、君らのパパではないぞ。父親がはっきりするまでは、おじさんだ。いいな、親戚の子だからな」
橋龍「初江君もいいな」
初江「、、ありがとう、パパ」
良江「お父さん、ありがとう」
橋龍「だからパパじゃないっていっているだろう」
幸江「いいじゃない、私達だけの時は、パパで。ねえパパ」
橋龍「だめだ。君たちはまだ私の子供だと決まったわけではないんだ」

といった具合に橋龍は、子供たちが高級長屋で暮らすことを認めたのだった。

第二話 完

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