テキストサイズ

Halloween ー影なる聖夜ー

第2章 出会い



「えっと...ゴメン。俺、君と逢ったこと無いよね?」



 学校での成績は良い方ではないけれど、記憶力が悪いと言う訳ではない。人の名前と顔くらいは満足に覚えていられる。が、此の何処か気弱そうな少女の姿は、ピンとこなかった。



「ーーうん。私が、一方的に君の事を知ってるだけだよ」



 俺の質問にそう答えた彼女の笑顔には、諦めや落胆と言った感情が色濃く出ていて、何故か申し訳ない気持ちで一杯になった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ