 
鳴宮くんは悪い子‼
第2章 屋上で。
何かがぶつかった。
いや、誰かがだ。
「すみま…なんだ。陸か」
目の前には、自分の胸をおさえる幼馴染みの森田 陸が。
相変わらず、陸のサラサラな黒髪にイライラする。
「なんだじゃねーよ。気ィつけろ」
陸は私の頭をくしゃりと乱す。
それを、体を曲げて拒む。
「ちょ、すぐ人の頭触るのやめてよ!」
「いーじゃねぇか。ほれほれ」
陸のいたずらな手を払おうとしても、長身の陸はひらひらと簡単に逃げる。
確か、もう175cm抜いたとか。
…何喰ったんだ?コイツ。
「何睨んでんだよ。はよ授業行け」
私の視線に気づいたのか、陸はまた頭を乱す。だけど、今度は優しく撫でるような感じだった。
「へーへー」と生返事を返し、サボろうと玄関へ向かう。
ところが、
「サボるなよ」
と釘を刺され、逃げようとしたが襟を掴まれ教室に連行された。
 
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