鳴宮くんは悪い子‼
第9章 ま、まぢか…(´`:)
ま、ま、まさか眼鏡くんが鳴宮だったなんて!!
「き……昨日2連続で消毒しちゃった……」
「「そこかよっ」」
陸と鳴宮の突っ込みも、2人の声がハモっても、今は笑えない。
「なんで早く言ってくれなかったの!!??」
茶髪でイケメンと思ってたのも、消毒中に少し照れてしまったのも、全部鳴宮相手だったなんてっ!!
は、ハズカシスギル……
「ふぅ」
私は小さく息を吐いて、手のひらを前に出し、続けて下さいと意思表示した。
「なんだ。案外冷静に片づけんなよ。面白くねぇな」
いや、もうあなたの行動に慣れました。
「よく気付いたね、陸」
陸はやっぱり不機嫌で、なぜか私の服の裾を引っ張り自分の方に引き寄せた。
「悪いけど、えみに近付かないでよ。ヤンキーのトップ争いなんて悪い噂たってるけど、そんなのにえみを巻き込んでほしくない」
ドキッ
て、照れるな(*´∀`*)
照れている私を次に引っ張ったのは、鳴宮だった。
「ばぁか。昨日からヤンキーヤンキーうるせぇなぁー。俺が今欲しいのはコイツだ」
ほ、欲しい?
ってか、なんで私の周りばかり回ってるわけ?
ふざけないでよ!!!!
「は?自己中言ってんじゃねぇよ、小学生かよ」
「ハハッ何年も見てきたわりには1人の女もモノにできねぇくせに」
「うるさい!!!!」
私の怒鳴り声に、2人がこちらを向く。頭が真っ白なのに、勝手に口が動く。
「さっきから聞いてれば、私本人の事考えずにベラベラ喧嘩腰に話進めて!!私は?物?自分たちの思い通りに動くと思ったら大間違い!!もうほっといて!!トップとか興味ないし、関わりたくもない!!」
ハァハァ……
言った。言ってやった。
ずっとモヤモヤしてたものが消えた。
「…そうか」
え…
なによ。そんな顔しないで。
俺だって関わりたくねぇとか、うるせぇとか、言うと思ったのに。
鳴宮、なんで、どこ行くの……?