鳴宮くんは悪い子‼
第10章 やっぱり。
予想通り、鳴宮はまた学校へ来なかった。
2週間経っても、来なかった。
私は鳴宮を傷つけたのかな?
私は彼を拒んだ。自分の心の変化を少し感じた反面、受け入れきれなかった。
押し倒され怖かったのもある。
だけど一番怖かったのは、好きでもない人とそれをするなんて考えられなかったのに……
もう少し、されたかったと思ってしまった。
でもあのとき、必死に拒んでなかったら、私はきっと、自分を許せなかった。
なーんて。
後悔先に立たず。
あたしらしくない。
もうあのヤンキーは来ない。きっと銀座の母が本職になって、私より先にノーベル平成賞をとってどこか遠くへ隠居暮らしするに違いない。