鳴宮くんは悪い子‼
第11章 乙女心?いや、ガサツ心
でもさぁ。
交際履歴もないし、告白された回数もゼロ。
私がもし恋愛履歴書を書くとしたら、一つも項目は埋まらないだろうな。
大体、鳴宮が私を過去に何回か押し倒したのも、単に男の思春期というか…
たまってたのかも……
バカにすんな!!!
そんな不純な動機で私のファーストキス奪いやがって!!!
あの調子で学校中、いや街中の可愛いgirlsに手だしたらボッコボコのギッタンギッタンだからね!!!!!!
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ゾクッ
「どしたぁ?カズ」
「……いや、なんでもねぇ。……………??」
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「ってゆか、最近あんた付き合い悪いね。もしかして、その奈留三谷の所行ってんの?」
「字、違うよ??ごめん。なんかどぅもガツガツしちゃって…」
美樹は自分の爪のネイルを眺めながらふてぶてしく言った。
最近は、美樹と一緒になるのが少なくなった。この前からだ。
最低だな。
なにが親友よ。男の所ばっかり行って。
美樹が怒るのも当然。
自己嫌悪……
「……まぁいいや。あたしも放課後はクラ専で一緒に帰れないし。ほどほどにしてね」
パッと顔を上げると、美樹は苦笑した。
「…ごめん………」
「いいって」
………………………あれ。
「美樹は彼氏作んないの?」