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トライアングル・ラブ―素直になりたかった―

第3章 知り合い



「…知り合い…です。…たまに挨拶…したり…。」


ゴニョゴニョ言う彼女に対して、こっちが何か悪いことをした気分になってきてしまった。


私は頭をグシャッと掻き分けながら、再びため息をついた。


「知り合いね。そんなんなら良いよ。」


害なさそうだし。


「…ホント…ですか?」


今までの声より、ちょっと声が高くなった彼女からは、喜びを感じ取れた。


「うん。知り合いならね。」


私は我慢しきれなかったあくびをした。


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