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二度目の恋

第3章 前触れ

ネクタイって、なんか窮屈だよな…

和也はネクタイを締めて、鏡で曲がってないか確認する。


普段、作業着で仕事しているとビジネス用の格好が堅苦しくて仕方ない。


それでも会社がビジネスカジュアルでも大丈夫なだけまだましか。


水色のボタンダウンシャツに紺のジャケットにベージュのタックパンツ。

ネクタイは緑と白のチェックのコットンタイ。


ネクタイはかなみが選んでくれた。


普段から見ているだけあって、合わせ方が上手い。


物置のような更衣室をでて、自分の席へ付くと資料の準備をはじめた。


「マル、化けたなぁ~」


和也の格好を見て梨本が話しかけてきた。

「仕方ないですよ。今から現場の書類を提出しないといけないんで。梨本さんも行きます?」


「…いや、遠慮しとくよ。俺、どうも本社の空間が苦手で…」


「そういえば、次の現場の設計図が出来たって言ってましたけど松本さん」


「ああ、さっきメール来てたな。話聞いといてくれ」


「分かりました。」

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