テキストサイズ

mentalbreak

第1章 2099年12/24

[え?なに?爆は、え?]

イヤホンをはずすと正確に聞き取った、爆発しますと。
(な、なん、テロか?)

訳もわからず後退りをするが腰を抜かして電車を見つめることしか出来ない。
<"ブーブー!!!"Game Overです>

間の抜けたブザーが鳴る。

[え?なにこれ。]

ホームで流れるゲームオーバーのアナウンス。呆然と腰を抜かしたまま見つめたさきの電車は爆発せずに扉を開けて停車したままだ。
<GameOverです、電車へご乗車下さい。>
(え、なにがどうなってんだ。。?)

声がする。目には見えないが確かに人の声がする、幸秀は聞き取るために耳を傾ける。

[[若いの!こっちにくるな!!乗ったらだめだ!早く逃げろ!]]

[[あたしも逃げたい!助けて!下ろして!]]

[どこにいるんだよ?誰も見えねえぞ!?どこだよ!]

ゆっくり立ち上がると声の先へと目をやりながらホームを歩き始める。
電車と平行して、いるであろう車内へと呼び掛ける。
そして大衆のノイズからはっきりと聞き取った。

["幸秀!後ろ!!"]

ストーリーメニュー

TOPTOPへ