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mentalbreak

第1章 2099年12/24

プレイ人口は日本だけで40万を越える人気オンラインRPG。
サーバーは世界中にあり、国際的なゲームになった。
人気の秘密はゲーム内の構造とシステムにある。
ダンジョンや街、地図、こまかなアイテム全て現実世界と共通化させており、PCを通してゲーム化された自分の街や世界を冒険出来るというもの。
詳細は時折解説する。

[まずはあのゴーストについて調べないと。。]

PCを開くと、公式ホームページを開いて幸秀は驚愕する。

{本ゲームサービスのお知らせ}
+長らくのご愛顧ありがとうございます。今回、運営の検討から新たなゲームをさらに改革させるべくサーバーを移転致しました。プレイヤーの皆様はご自宅を出たその時からログインとなります。装備品、アイテム、所持金等につきましてはご自宅の付属アンドロイドからお受け取り下さい。尚、ツールに関しても専用アイテムを配布しております。それではゲームクリアのクエストを確認の上ご健闘御祈り申し上げます。+

[mentalbreakからのアイテムは。。。届いてるか?]
PCに目を釘付けたまま戸惑いながらも問いかける。

<1023件のお届け物が御座います。>

[うそだろ・・・ツールの配布アイテムを出してくれ]

<かしこまりました。>
テーブルの上が白く光ると腕時計が置かれていた。

[着けろってことだよな。]

不思議な感情だ。あとには戻れないことを把握しているわけではない。
起きていることの辻褄をあわせるにはゲームがPCの枠を越えてきてモンスターは自分を襲ってきたと思うしかなかった。

[着けたぞ。。って、マジかよ]

腕時計をはめたその時だった。
急に服装は自らがゲームで装備しているものに着替えていた。

[幻覚?いや、本物だよ。。]

身に付けていた装備品を肌で触り確信した。そして確信は怯えへと変わっていく。

[ゴーストを自分でやれってことかよ?無理だろ。。ダメージは?痛いんだろ。ゲームだぞ。なに勝手にオタクをもてあそんでるんだよ。。]

溢れる愚痴はいくらでも出てくる。ぶつくさと永遠とまらぬぼやき。
誰が聞いてくれるわけでもない。
だが現実世界でモンスターと戦えというのは幸秀にとって"わかりました"の一声で行動出来るものではなかった。

しかし時は待たない。

"Wooooooo!!!!!"

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